「大学に行く意味って?」

少し前に私の知り合いで「大学に行く意味って?なくない?」という子がいました。その子にとっては大学にさほど魅力を感じなかったらしいです。確かに大学に行く意味って何だろうか?という疑問を持ったので考えようと思います。

 

まずその子にとって魅力とは、大学に行くことで得れるものから大学に行くことによる負担を引いたものだと仮定します。(その子の言い分を聞いた感じですが笑)

 

まず大学に行くことで得れるものについて考えます。

私の経験から言えるのはまずは学歴です。これは日本という環境が学歴社会になっているからです。今の時代は大卒という肩書きがあるだけでも会社においての昇進や社会的信用にも影響するというのが社会の一般的な常識であると言えます。就職活動においてもいわゆる学歴フィルターというのは実感として存在していました。もちろん就職だけが全てではないでしょうが、現実的により多くの人が就職をするという選択をすると考えられます。そして新卒一括採用という形式を多くの日系企業が行っているのでこれは人生に多大な影響を与えます。より自分の選択肢を広く持つという意味では、学歴が高いほうが良いでしょう。

次に、大学で得ることのできる人脈(人との出会い)です。「高校でもたくさんの人と出会えるし」という意見をぶつけられましたが、大学での出会いはもっと幅が広いです。高校では同じ世代の同じような学力で、人によっては同じような場所で育った人の集まりです。要するにとても狭い社会でしかないということです。大学では北海道から来た浪人している人がいたり、年が10個も離れた人がいたり、将棋か囲碁のチャンピオンになった事がある人がいたりと幅が広いです。これはかなり違います。例えば高校ではいじめに遭っていた人でも、大学に行けばまた違った環境が用意され、今までの人間関係がどれほど小さかったかを痛感し、自分の好ましい環境や人に出会える可能性が少なくとも存在します。もちろん自動的に用意されてはいません。自発的な行動は求められます。ただ高校までの学生生活よりも選択的に人に出会うことが可能になります。

人脈とともに自由な時間というのも貴重なメリットと言えます。高校や中学までは制服という均一的な格好を強いられ、個性を出すことを否定されていたかもしれませんが大学ではそのような事は少ないです。選択的に自分の時間をより多く使えます。高校や中学で就職するとこのような機会は大学生になるよりより少ないでしょう。この自由な時間のなかでより自分探しができたという私の大学生活での経験は今後も生きるだろうなと、感じています。

 

では大学に行く負担について考えてみたいと思います。

まず考えられるのが受験という壁です。まあ余程の天才でもない限り受験が好きな人はいないと思います。みんなが嫌なものです。だからこそ価値があると考えています。これから先に置いて生活するために必要なものにお金は必ず入ってくると思います。ではお金はどのように手に入れるのでしょうか?私は他の人にとってめんどくさいと思うかと、または他の人にはできない事、をした時にその対価としてお金が入ってくると思います。受験はかなり嫌なことでした。つまり嫌なことに対してしっかり対処できる能力を測るのに受験という方法はすごく効果的だと考えています。よくある受験勉強をしない子の言い訳に「こんなの勉強しても社会では使えない」というのを聞きました。私も同感です。2000年も前の歴史なんて使わないし、光合成の仕組みすら使ったことないです。でもそれなりに勉強したり、努力するモチベーションの保ち方などは鍛えられました。私も大学受験では第一志望には受からなかったですがそこは自信を持って言えます。最近好きなことを仕事に、というのをよく聞きますが、その好きなことをするために、いくらでも嫌な事をやってきている人達だと理解したほうが正しいんじゃないかなと個人的に考えています。受験は確かに負担です。ただ受験をしないよりも、挑戦したほうが結果的に得れるものは多いと思います。

もう一つ考えられるのが経済的問題です。これについては各家庭の事情があると思います。その事情は受け入れなければいけないでしょう。それを救済するための制度を国が用意しているかもしれません。調べてみることをお勧めします。そして環境的に負担はかけてしまうが受験することができる状態なら、私は保護者にお願いしてするべきだと思います。高卒でも社長になったりする人もいますが彼らは特別な才能や、尋常じゃない努力をされてきています。誰しもが目指せるわけではないと正直感じます。それよりもこの学歴社会では大卒を持っていたほうが少なくとも将来的に得れる所得は増えると感じています。

とこのような事を自分の中で整理するために書いてみましたが、両方とも数値化はできなかったので、魅力があるかどうかを数値的には言い表せなかったですが大学に行くという事はとても魅力的な事だと個人的には考えています。